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基礎医学のフロンテイアたち |

スウェーデンのカロリンスカ研究所は10月1日(現地時間)、2018年のノーベル医学・生理学賞を、京都大学 高等研究院の本庶佑 特別教授ならびに米テキサス州立大学のJames P. Allison(ジェームズ・アリソン)博士に授与すると発表した。がん治療の第4の手法として期待されている免疫療法を確立した功績が評価された。(AP)

本庶氏が語った研究の原動力 ノーベル医学・生理学賞
10/02 00:43
ノーベル医学・生理学賞が発表され、がん治療に、新たな道を開いた、本庶佑京都大学特別教授(76)の受賞が決定しました。その本庶氏から、椿原慶子キャスターが直接、お話を伺いました。
「ノーベル賞受賞おめでとうございます」
「ありがとうございます」
研究を続ける、原動力・心構え
「原動力というのはね、小さい時に、野口英世の伝記を読んで、非常に強い感銘を受けたということが1つありますし。それから、医学部にいる時に、同級生が、がんで死んだとかね、いろんなことがあります。それから、何よりも大きなことは、わたし自身が、物事を突き詰めて考えたりという好奇心というのが、わりかし強かった」
野口英世の伝記にどんな感銘?
「ご存じのように、野口英世というのは、非常に逆境で、普通の教育すら受けられるかどうか、わからないというところで、困難を破って、そして、医師の資格を取って、さらに、単身で、アメリカに押しかけのような形で行って、そういう非常に強い意志と行動力と能力があったと。それは、非常に、わたしは感銘を受けました。わたしの家族には、医師の人が多かった、おやじ自身も、大学の医学部の教授でしたし。それから、何よりもね、わたしは、人に使われることが好きじゃなかったので。自由にやりたい、勝手にやりたいと、そういうことで、医者とか、弁護士とか、そういう資格がある方がいいんじゃないかなと思ってました」
日本の基礎医学分野の発展に必要なことは?
「まず、重要なことは研究費です。基礎医学に、もうちょっと研究費を出す。どこに、大きな種があるかは、わかんないんですね。だから、たくさんのことを試してみないといけない。第2は若い人、なるべくエンカレッジ(激励)するということです。そう言いながら、僕がずっと大学に残っているというのは、大変矛盾していますけれども、なんとか、そういう環境ができればいいなと思ってます」
(FNN)