2015/08/17 (Mon) 中国という妖怪


中国は妖怪だ。中国の経済のことだが、全く霧に包まれている。市場の心配は先が見えないことなのだ。環境汚染はとっくに赤信号を超えた。南沙はどうする?北京のCCPはコントロールを失ったのである。伊勢平次郎 ルイジアナ


連載小説「憲兵大尉の娘」(11)

sankaiseki 10

長谷川が起きた。洗面所へ行くと飛鳥大尉が髭を剃っていた。長谷川が驚いた。飛鳥大尉が剃刀で黒髭を剃り落としていたからだ。

「どうされたんですか?」

「俺たちは、尾行されている」

「尾行されている?気が着きませんでした」

「新京駅を出たときからだ」―ああ、それで葫蘆島駅で降りたんだ、、と長谷川が感心した。

「憲兵でも,捜査官はお茶汲み三年という。少尉は、ホヤホヤの出来立てだ。俺を見習え」

「はい、お願いします。ところで誰が尾行しているんですか?」

「国民党の密偵だろう」

「蒋介石軍の密偵?何人ですか?兵隊なんですか?」と長谷川は心配になっていた。

「四人か六人だろう。われわれを殺害する機会を伺っているんだ。中華民国国軍という。以前は、「国民革命軍」と言っていたが、みんなそう言うんだ。張学良もな。盧溝橋で日本軍に発砲した奴らだよ。先月、京奉線の車内で、日本人乗客が二十人殺害された。犯人は山東省の反日ゲリラだとされているが支那人は常に寝返っているから実相は判らない。だが、やつらにとって関東軍の憲兵を尾行するのは危険だ。日本に対して武力行使すると声明を出した蒋介石の中華民国国軍だ」と、ややこしいことを言った。

「張学良ではないんですか?」

「張学良は張作霖の倅だ。コミンテルンが武器とカネを出している。共産色が強い。アメリカの支援を受けている南京の蒋介石とソ連の支援を受けている北満の張学良ってわけさ。当然、仲が悪いが抗日戦で手を組むだろう。この支那は高学歴の君でも難しいぞ」

二人は部屋に帰ると私服に着替えた。飛鳥大尉は麻の背広~ネクタイ~カンカン帽子~キャンバス・シューズ。対する長谷川は、広東の行商の格好~地下足袋~首に手拭い~二段重ねの竹篭を持って~麦藁帽子を被っていた。全て葫蘆島の憲兵隊が用意したのである。南部拳銃や弁当は鞄や竹篭の中に入れていた。道頓堀旅館の地下室を通って裏通りに出た。道を行く支那人に混じった。

一時間後、二人のにわか支那人たちは、奉天から来た上がり急行列車に乗った。

「少尉、君はここから聾唖者だ。話しかけられても分らんと手を横に触れ。俺は支那語を喋る。関東軍語学学校で広東語と習慣の教育を二年間受けたんだ。少尉はロシア語が分る。それは必ず役に立つ」

「感嘆な会話とクリル文字が読めるだけですが」

「それで充分だ」

                       *

二人の憲兵将校はいかにも旧知の朋輩という風に並んで座った。向かいの座席に支那人の夫婦と子供一人が座っていた。葫蘆島北駅を出てから百四十キロ西の秦皇島に着いた。これが山海関なのである。車掌が薬缶を持って茶を配った。長谷川が竹篭から折り箱に入った弁当を取り出した。飛鳥大尉が握り飯を頬ばると、向かいの支那人夫婦がビックリした顔をした。その一家も、お重に入った弁当を開けていた。焼き卵のにおいがした。飛鳥大尉が男の子に話しかけて羊羹を上げた。母親が「多謝(トンシー)」と言ったので、台湾人だと判った。長谷川が安心した。

長谷川に飛鳥大尉が紙切れを渡した。

新京~奉天  二百三十キロ
奉天~天津  六百八十キロ
天津~北平(北京) 百二十キロ
と書いてあった。

「天津に今夜は泊まりますか?」

「数日、天津で色々な人物に会う」

秦皇島をゴトンと汽車は出た。「このあたりから万里の長城が始まる。三蔵法師の敦煌まで続くんだ」と飛鳥がロマンテイックになっていた。冊子を長谷川の膝に置いた。この飛鳥大尉の支那への慕情は日本人はみんな持っている。だが現実となると愛憎が会い混じって支配するのである。

「支那にゃあ四億の民が待つ」と言うが、、と長谷川が自分の運命を探ろうとするように顎に手を当てて考えていた。車窓から渤海湾に突き出た万里の長城のスタートラインが見えた。紀元前220年に造ったものである。いかに秦の始皇帝が強力な「力」を持っていたかの証拠なのである。「支那には、こういった大きなビジョンがある」と長谷川が思った。「写真を撮るな」と紳士風の飛鳥が紙に書いた。台湾人一家はグウグウと寝てしまった。

「これが満州国の最南端なんだ」

「この先は蒋介石の支配する版図だと?」

「その通りだ。だが支配しきっていない」

「天津に日本領事館があるのですか?」

「あるが、先月、爆破された」

「するとわれわれは敵地に入った?」

「そうだ」と飛鳥が笑った。

                               ~続く~






ということで、海外広報に、ご献金を頂きたい

日本人で、伊勢一人がブルームバーグ紙で論戦している。アメリカ人は100%伊勢の「中国批判」に賛成なのです。とくに、日本に配備された米海軍軍人はね。「日本海軍は兵士も艦船も中国海軍よりもダントツに優れている」と書いてくれた。だが、今日はアメリカを批判した。

Iseheijiro • 9 hours ago
Japan is a sovereign nation and the closest ally to the US. Japan is not a lapdog of US. They agree if the US request is legitimate such as Okinawa bases. Majority of Japanese oppose Abe's reinterpretation of their constitution. They claim there is not enough explanation to change. However, that is not the real reason. Japanese public does not trust US from time to time. For example, George Bush's private war with Iraq 2003, another is Hiroshima/Nagasaki atomic bombing that killed innocent civilians August 1945.


A) 振込口座

1)金融機関   みずほ銀行・上大岡支店・支店番号 364
2)口座番号   (普通)    2917217
3)口座名    隼機関   ハヤブサキカン

B) 郵便局口座

1)口座番号  10940-26934811
2)口座名    隼機関   ハヤブサキカン


*7月30日、MIZ・TAKさまから、20、000円~ 7月25日、SHO・KATSUさまが、5、000円を下さった。7月23日、YA・HIさまが、10、000円を下さった。WA・EIさまが今月も(毎月)、1000円の寄付を下さった。たいへん感謝しています。有難うね。日本はまだまだ、経済も、国防も、米国政府の援助が必要なのです。伊勢爺の論戦はそこに重点を置いたものです。アメリカを批判するのも、アメリカに失敗されたくないからです。伊勢


宝田明さんにメールを出した

[ メッセージ ]
隼速報の伊勢です。ぼくも1941年、新京で生まれました。一家七人は終戦一年前に日本へ帰りましたが、兄三人は学徒出陣と予科練へ行きました。みな生還しました。「満州を掴んだ男」が現在集英社の手にあります。出版はわかりません。応援してください。ブログで「憲兵大尉の娘」を連載中です。是非、ご覧ください。
sankaiseki 10

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プロフィール

伊勢平次郎

Author:伊勢平次郎
 
伊勢平次郎はペンネーム。アメリカへ単身移住してから50年が経つ。最初の20年間は英語もろくに話せなかった。英語というのは、聴き取りにくく、発音しにくい厄介なものだ。負けん気だけで生きた。味方を作ることが生き残る道だと悟った。そのうち、コロンビア映画、スピールバーグ監督、トヨタ工場、スバル・いすゞ工場の北米進出、日本の新聞社に雇われた。2013・6 冒険小説You Die For Me アブドルの冒険(邦題)をアマゾンから出版した。昨年のクリスマスには、King of Pepper(英語版)胡椒の王様を出版した。日本、英国、デンマーク、ドイツの読者が読んでくれたわ。妻のクリステインと犬2匹で、ルイジアナの湖畔に住む。

写真は、ハヤブサ F. p. japonensis。カタカナで書かれる。瞬間飛翔速度は、時速300キロという猛禽。

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