2015/09/29 (Tue) 中国の輸出後退が停まらない


杭州港は、中国最大の輸出港である。ご覧の通りコンテナーが山積みだ。ほんの去年まで湧きに湧いていた中国の輸出港の姿である。だが、日本も同じなのだ。アベノミクスは挫折した。東証は先行き不安で売られるばかりである。安倍首相には、アイデアがない。相変わらず、アフリカなどに日本の資産をばら撒いている。外交官であるべき人なのだ。伊勢平次郎 ルイジアナ


おしらせ

「憲兵大尉の娘(上巻)」が数日で完了します。下巻を書くためにご寄付をお願いします。お一人さま、1000円で宜しいのです。また、「満州を掴んだ男(全編)」をアマゾン・キンドルで再出版致しました。この第二部「得体の知れない男」に、長谷川道夫が出てきます。「憲兵大尉の娘(上巻)」が、その長谷川憲兵大尉の続編です。今週末キンドルで出版致します。集英社は、一年も待たして、未だに決定がありません。伊勢爺はこの「満州本」が完成すると、執筆に、二年が経ったことになります。Mephist先生が「必ず本になるべきだ」と応援してくださっている。その温かいお気持ちが、老骨、伊勢を生かしてくれる。伊勢平次郎 


A) 振込口座

1)金融機関   みずほ銀行・上大岡支店・支店番号 364
2)口座番号   (普通)    2917217
3)口座名    隼機関   ハヤブサキカン

B) 郵便局口座

1)口座番号  10940-26934811
2)口座名    隼機関   ハヤブサキカン







連載小説「憲兵大尉の娘」第二部(60)

表紙憲兵大尉の娘_convert_20150830145240


(60)


九八式直接協同偵察機


(註)九八式偵察機(キ36)は立川飛行機が造った。単発機で全金属製セミモノコック構造の胴体を有し、主翼は低翼単葉で、下方視界を得るために外翼前縁に13度の後退角が付いていた。翼端失速を防ぐために翼端に捩り下げを施し、前縁に固定スロット翼を装備したが、それでも限定された状況では翼端失速特性があり、軍も注意を促していたと言われる。離着陸特性を高めるためにスプリットフラップが装備された。風防や天蓋(キャノピー)は背の高い物を装備していた他、胴体下面に大型観測窓が開けてあり視界確保に配慮していた。また、飛行場以外の不整地での離着陸や緩降下爆撃・急降下爆撃を考慮して、主脚は固定式で、かつ頑丈な物が取り付けられていた。プロペラは2翅で、二段可変ピッチであった。


「南昌作戦で海軍飛行隊二等航空兵曹であった岩田純一少尉がお連れする。岩田大尉は陸軍に招かれ、この璦琿飛行隊の教官なのである」と璦琿飛行隊基地の指令官が長谷川に語った。二等航空兵曹の意味が長谷川には分らなかった。

「一機ですか?」

「いや、姉妹機が同伴する。三機である」

その九月の朝、イワノフが初めて神経質になっていた。飛行機に乗る、、それも偵察機に乗る、、ウムムム、、「嫌だなあ」

「叔父さん、生きて帰ってヨ」と、ひとり残って電柱に登るウランが笑っていた。

偵察機は、乗員2である。長谷川が岩田少尉の後部座席に座った。横に並んだ二番機には磯村少尉が乗った。三番機に、イワノフ・ジャポチンスキーが乗っていた。イワノフが真っ直ぐ前方を見詰めていた。長谷川が写真に収めた。

岩田二等航空兵曹が機銃の点検をしていた。

「この偵察機は戦闘機ではないのです。偵察が任務だから天蓋が高い。長距離を飛ぶため燃料を多く積んでいる。主脚は固定式である。翼も視界確保のために戦闘機とは微妙に違う。つまり、空中戦にはむかない」

「はあ?ソ連機が飛んで来たら、どうなるんでありますか?」と、さすがの古年次兵である長谷川まで心配になってきた。

「わからん。ま、そのときは、一人飛び降りて貰うといいんだがね」とイワノフを見て笑った。ジャポチンスキーの睾丸が縮まっていた。ウランが「フフフ」と笑っていた。

岩田少尉が発動機を始動した。いよいよ出発だ。二番機が始動した。「飯塚の母親に手紙を出すべきだった」と磯村平助少尉が凄い爆音で滑走し始めたとき呟いた。長谷川も同じ想いであった。イワノフは縮み上がっていた。


amur river map


「長谷川大尉、偵察隊が作った黒竜江の写真地図です。この黒河の向こう岸がブラベシチェンスク。その北東100キロの平原にソ連軍の飛行基地があります。磯村少尉のご質問ですが、ソ連軍の機構師団はここにはありません。ハバロフスクです」

二番機の操縦士、北上一等航空兵も同じ説明を磯村にしていた。

「地の果て、古蓮という湖沼地帯まで行きます。片道450キロであります。ソ連軍の飛行基地はこの古蓮の向こう岸であるアルザイノにあります。満州国側には、全く鎮(村落)さえもありません。極寒の地であります。チチハルでさえ、満蒙開拓団は200人に過ぎないのです」と岩田隊長が言った。

「星さえ凍る夜だった」という歌が流行ったとチチハルで聞いたことを想いだしていた。

二番機でも北上一等航空曹が説明した。「故郷の三池炭鉱も酷いところですが、懐かしくなります」と笑った。

三番機の飛行兵は練習生であった。イワノフには言わなかった。

                            *

ソ連軍飛行部隊は、璦琿飛行隊基地を偵察機二機が飛び立ったことを察知した。璦琿飛行隊基地でも、その電探の発信地が近いとわかったからである。中洲の大黒河島に監視スパイがいるのであろう。
「露助がわれわれを追尾することはないです。操縦性、低速安定性もよく、エンジン故障が少なく整備も容易、最大速度は速くはないが時速350キロである。7.7mm機関銃2機」と岩田隊長が「心配するな」と言いたげであった。
八式偵察機(キ36)三機が縦一文字になって、北西へ飛んだ。快晴で風もない。岩田隊長が巡航速度に落とした。二番機、三番機も、一番機にならった。アムールが見えなくなった。古蓮に向かって内陸部を飛んでいた。眼下は全くの森林である。

「あと30分で古蓮の上空に入る」と岩田隊長が無線で姉妹機に伝えた。 

北に大きな湖が見えたが、アムールに狭窄部があるので膨らんでいるのである。一番機がアムールの上に出た。

「向こう岸がアルザイノ」と岩田隊長が言ったが中間線で引き返す様子がない。それどころか、ソ連領空に入った。後続機も着いて来る。長谷川が緊張した瞬間である。

「隊長、ソ連領ですが?」

「わかっております」と言ったそのとき、ブザーが鳴った。

「敵機が発進した」と僚機に伝えた。その声が、実に落ち着いている。―-どうして、落ち着いてなどいられるのか?

ソ連機が5000メートル上空に点となって現れた。4機だ。岩田隊長が高度を5000Mに上げた。

「奴らは、あれ以上高く飛べないのです。5000メートルを超えると飛行が不安定になる」

「はあ?でも、どんどん近着いてきますが?」

「ちょっと、イタズラをしよう」と言って高度を下げた。


敵機が襲いかかって来た。見ると、なんと南京で日本軍に鹵獲されたI-16ではないか。鈍臭い感じがした。だが、このロシアのロバのようなI-16が朝鮮北部と接するソ連領で張鼓峰事件を起こしたのである。

岩田機が高度を5500Mに上げた。I-16が上げようとしている。敵の一機が迂回して、三番機に襲い掛かった。練習生は逃げようと高度を下げた。あわや一巻の終わり、、そのとき、二番機の北上一等航空兵が一回転して1-16の後ろに回った。敵は気が着いていない様子である。ソ連機の機銃が火を噴いた。練習生はジグザグに逃げている。北上機の7.7M機銃が火を噴いた。敵機の尾翼が吹っ飛んだ。飛行士が落下傘で飛び降りようとパニックしているのが見えた。だが、時遅し。北上一等航空兵の機銃がまた火を噴いたのである。ソ連機は、真っ直ぐ森林に落ちて行った。やがて、森の中に火が上がった。磯村少尉が気絶した。
だが、残り三機が仇討ちとばかり、姿勢を立て直す二番機を襲った。上空から岩田機が直行した。「あっ」という間に追いついた。敵機が火を噴いた。もうもうと黒煙を残して墜落した。あとの二機が踵を返すのが見えた、イワノフがパンツに小便を垂れた、、

                               *

「ということでありす」と岩田が指令官に報告した。

「君たちは休息せよ」と岩田大尉の肩を叩いた。

「指令官さま、ウォッカはありますか?」とイワノフが言うと、爆笑が起きた。
           
                             ~続く~

comment

ハヤブサ

お前は小僧だ。消えろ。伊勢
2015/09/29 19:01 | 伊勢 [ 編集 ]

先ず、

>>統計なら日本経済が沈没中と明らかだ

の根拠を示すのが筋ではないか?な・・・可能ならばですが・・・
>もう一度聞く。アフリカを旅したことはあるの?

ん・・?ン・・・? 実に下手な論点変更の詭弁ですね・・・
>経済というのは、もっともっと複雑で、明日の闇は判らないもんだよ。その程度の対外純資産では「あっと」言う間になくなる。わからん?

ん・・?ン・・? 御託を並べる前に、「統計なら日本経済が沈没中と明らかだ」の論拠を示すべきだと思うが・・・で、なければ、説得力ゼロでしょうね・・・・。
2015/09/29 18:19 | ハヤブサ [ 編集 ]

名無しさま

景気のサイクルは、5~7年と見積もられているね。現時点の株価は、この10月いっぱいは乱高下だと思う。株価そのものが経済の根幹ではないが、一斉にsell offも考えられる。経済の柱は多くある中で、1)雇用~2)消費者心理です。USは両方共強い。ただ、賃金が鈍足なんですね。住宅を買うまで行かない。

中国は、5~6年間、スタグフレーションだと思う。日本のオプションは、成長政策なのか~タケノコ生活か。タケノコ生活を勧める。終戦後じゃない。我慢できる。伊勢

2015/09/29 18:12 | 伊勢 [ 編集 ]

http://www.businessinsider.com/goldman-chinas-economic-slowdown-will-be-bumpy-and-last-for-years-2015-9

ゴールドマンサックス:中国の景気後退は(市場変動の)山谷が多く、
数年間続くだろう。

今後の経済成長は、景気循環の振幅がより大きいことを示唆します。

市場が納得できないまま、いくらか行き過ぎであることにより、
景気の刺激政策が効果的でないという懸念がぬぐいきれません。

2015/09/29 17:58 | [ 編集 ]

ハヤブサ

もう一度聞く。アフリカを旅したことはあるの?経済というのは、もっともっと複雑で、明日の闇は判らないもんだよ。その程度の対外純資産では「あっと」言う間になくなる。わからん?伊勢
2015/09/29 17:24 | 伊勢 [ 編集 ]

>統計なら日本経済が沈没中と明らかだ

ん・・?ン・・?

>(日本国)財務省HP・統計
http://www.mof.go.jp/statistics/index.html
>統計 ⇒その他の統計(業務統計、加工統計)
       ⇒国際政策 ⇒本邦対外資産負債残高
2015/09/29 16:22 | ハヤブサ [ 編集 ]

>それも日経の記事だ。きみは日経の会員か

ん・・?ン・・?
>日本政府金融資産574兆円、対外純資産366兆円24年連続で世界一・資源大国、金余り大国
>日本の一般政府は、債務返済のために現金化できる資産を売り払ってきたギリシャ政府と異なり、15年3月末でまだ574兆円に達する金融資産を保有している。それを負債総額から差し引くと、残った分はGDP比で130%弱となる。
>よい状態とはいえないが、一般政府の純債務残高が14年末で312億ユーロ、GDP比で174%となるギリシャよりはましといえる。日本では金融資産のほか、政府が保有する土地や官庁の建物など実物資産も相当な額に上る。
>しかも日本は官民を合わせて見たとき、世界で最も多くの対外資産を持つ純債権国である。日本の対外純資産は14年末時点で366兆円と、24年連続で世界一である。このため、ギリシャ問題のような経済危機が起きると、世界の投資資金が円に集まり、円高が発生する。つまり、日本政府が発行している日本の円は、ECBが発行するユーロより、米国政府が発行する国債より信用があるということだ。対外純債務がGDPを大きく超えているギリシャとは、この点がまったく異なる。
http://matome.naver.jp/odai/2131271802843553801
2015/09/29 15:50 | ハヤブサ [ 編集 ]

ハヤブサ

その統計がアフリカと何の関係があるのか?きみはアフリカを旅したことはあるのか?統計なら日本経済が沈没中と明らかだ。それも日経の記事だ。きみは日経の会員か?答えろ。伊勢
2015/09/29 15:41 | 伊勢 [ 編集 ]

>相変わらず、アフリカなどに日本の資産をばら撒いている。

ん・・?ン・・?
>対外純資産366兆円、3年連続で最高 14年末海外企業のM&Aで
>麻生太郎財務相が同日の閣議で報告した。14年末の対外純資産残高は4年続けて増え、24年連続で世界1位となった。前年末と比べた増加額は41兆1250億円で5年ぶりの大幅増だった。
http://www.nikkei.com/article/DGXMZO87132860S5A520C1MM0000/
2015/09/29 15:23 | ハヤブサ [ 編集 ]









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伊勢平次郎

Author:伊勢平次郎
 
伊勢平次郎はペンネーム。アメリカへ単身移住してから50年が経つ。最初の20年間は英語もろくに話せなかった。英語というのは、聴き取りにくく、発音しにくい厄介なものだ。負けん気だけで生きた。味方を作ることが生き残る道だと悟った。そのうち、コロンビア映画、スピールバーグ監督、トヨタ工場、スバル・いすゞ工場の北米進出、日本の新聞社に雇われた。2013・6 冒険小説You Die For Me アブドルの冒険(邦題)をアマゾンから出版した。昨年のクリスマスには、King of Pepper(英語版)胡椒の王様を出版した。日本、英国、デンマーク、ドイツの読者が読んでくれたわ。妻のクリステインと犬2匹で、ルイジアナの湖畔に住む。

写真は、ハヤブサ F. p. japonensis。カタカナで書かれる。瞬間飛翔速度は、時速300キロという猛禽。

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