2017/08/09 (Wed) 第十六章:岸信介の密約(その1)
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なぜ日本はアメリカの「いいなり」なのか?知ってはいけないウラの掟

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日米安全保障条約:外務省外交史料館で展示されている署名(1960年1月19日・Photo by World Imaging creativecommons)

内閣改造でも絶対に変わらないこと
矢部 宏治

私たちが暮らす「戦後日本」という国には、国民はもちろん、首相でさえもよくわかっていない「ウラの掟」が数多く存在し、社会全体の構造を大きく歪めてしまっているという。

たとえば2016年、安倍晋三首相による「北方領土返還交渉」が、大きな注目を集めたが、日本での首脳会談が近づくにつれて事前交渉は停滞し、結局なんの成果もあげられなかった。なぜ、いつまでたっても北方領土問題は解決しないのか。はたして、この国を動かしている「本当のルール」、私たちの未来を危うくする「9つの掟」とは?

『知ってはいけない――隠された日本支配の構造』の著者・矢部宏治氏が、「戦後史の闇」を解き明かす。

事実か、それとも「特大の妄想」か

それほどしょっちゅうではないのですが、私がテレビやラジオに出演して話をすると、すぐにネット上で、「また陰謀論か」「妄想もいいかげんにしろ」「どうしてそんな偏った物の見方しかできないんだ」などと批判されることが、よくあります。

あまりいい気持ちはしませんが、だからといって腹は立ちません。自分が調べて本に書いている内容について、いちばん「本当か?」と驚いているのは、じつは私自身だからです。「これが自分の妄想なら、どんなに幸せだろう」いつもそう思っているのです。

けれども、8月17日発売の新刊『知ってはいけない――隠された日本支配の構造』をお読みになればわかるとおり、残念ながらそれらはすべて、複数の公文書によって裏付けられた、疑いようのない事実ばかりなのです。

ひとつ、簡単な例をあげましょう。

以前、田原総一朗さんのラジオ番組(文化放送「田原総一朗 オフレコ!」)に出演し、米軍基地問題について話したとき、こんなことがありました。ラジオを聞いていたリスナーのひとりから、放送終了後すぐ、大手ネット書店の「読者投稿欄」に次のような書き込みがされたのです。

<★☆☆☆☆〔星1つ〕 UFO博士か?
なんだか、UFOを見たとか言って騒いでいる妄想ですね。先ほど、ご本人が出演したラジオ番組を聞きましたが(略)なぜ、米軍に〔日本から〕出て行って欲しいというのかも全く理解できないし、〔米軍〕基地を勝手にどこでも作れるという特大の妄想が正しいのなら、(略)東京のど真ん中に米軍基地がないのが不思議〔なのでは〕?>

もし私の本を読まずにラジオだけを聞いていたら、こう思われるのは、まったく当然の話だと思います。私自身、たった7年前にはこのリスナーとほとんど同じようなことを考えていたので、こうして文句をいいたくなる人の気持ちはとてもよくわかるのです。

けれども、私がこれまでに書いた本を1冊でも読んだことのある人なら、東京のまさしく「ど真ん中」である六本木と南麻布に、それぞれ非常に重要な米軍基地(「六本木ヘリポート」と「ニューサンノー米軍センター」)があることをみなさんよくご存じだと思います。

そしてこのあと詳しく見ていくように、日本の首都・東京が、じつは沖縄と並ぶほど米軍支配の激しい、世界でも例のない場所だということも。

さらにもうひとつ、アメリカが米軍基地を日本じゅう「どこにでも作れる」というのも、残念ながら私の脳が生みだした「特大の妄想」などではありません。

なぜなら、外務省がつくった高級官僚向けの極秘マニュアル(「日米地位協定の考え方 増補版」1983年12月)のなかに、

○ アメリカは日本国内のどんな場所でも基地にしたいと要求することができる。
○ 日本は合理的な理由なしにその要求を拒否することはできず、現実に提供が困難な場合以外、アメリカの要求に同意しないケースは想定されていない。

という見解が、明確に書かれているからです。

つまり、日米安全保障条約を結んでいる以上、日本政府の独自の政策判断で、アメリカ側の基地提供要求に「NO」ということはできない。そう日本の外務省がはっきりと認めているのです。

北方領土問題が解決できない理由

さらにこの話にはもっとひどい続きがあって、この極秘マニュアルによれば、そうした法的権利をアメリカが持っている以上、たとえば日本とロシア(当時ソ連)との外交交渉には、次のような大原則が存在するというのです。

○ だから北方領土の交渉をするときも、返還された島に米軍基地を置かないというような約束をしてはならない。*註1

こんな条件をロシアが呑むはずないことは、小学生でもわかるでしょう。

そしてこの極秘マニュアルにこうした具体的な記述があるということは、ほぼ間違いなく日米のあいだに、この問題について文書で合意した非公開議事録(事実上の密約)があることを意味しています。

したがって、現在の日米間の軍事的関係が根本的に変化しない限り、ロシアとの領土問題が解決する可能性は、じつはゼロ。ロシアとの平和条約が結ばれる可能性もまた、ゼロなのです。

たとえ日本の首相が何か大きな決断をし、担当部局が頑張って素晴らしい条約案をつくったとしても、最終的にはこの日米合意を根拠として、その案が外務省主流派の手で握り潰されてしまうことは確実です。

2016年、安倍晋三首相による「北方領土返還交渉」は、大きな注目を集めました。なにしろ、長年の懸案である北方領土問題が、ついに解決に向けて大きく動き出すのではないかと報道されたのですから、人々が期待を抱いたのも当然でしょう。

ところが、日本での首脳会談(同年12月15日・16日)が近づくにつれ、事前交渉は停滞し、結局なんの成果もあげられませんでした。

その理由は、まさに先の大原則にあったのです。

官邸のなかには一時、この北方領土と米軍基地の問題について、アメリカ側と改めて交渉する道を検討した人たちもいたようですが、やはり実現せず、結局11月上旬、モスクワを訪れた元外務次官の谷内正太郎国家安全保障局長から、「返還された島に米軍基地を置かないという約束はできない」という基本方針が、ロシア側に伝えられることになったのです。

その報告を聞いたプーチン大統領は、11月19日、ペルー・リマでの日ロ首脳会談の席上で、安倍首相に対し、「君の側近が『島に米軍基地が置かれる可能性はある』と言ったそうだが、それでは交渉は終わる」と述べたことがわかっています(「朝日新聞」2016年12月26日)。

ほとんどの日本人は知らなかったわけですが、この時点ですでに、1ヵ月後の日本での領土返還交渉がゼロ回答に終わることは、完全に確定していたのです。

もしもこのとき、安倍首相が従来の日米合意に逆らって、「いや、それは違う。私は今回の日ロ首脳会談で、返還された島には米軍基地を置かないと約束するつもりだ」などと返答していたら、彼は、2010年に普天間基地の沖縄県外移設を唱えて失脚した鳩山由紀夫首相(当時)と同じく、すぐに政権の座を追われることになったでしょう。

「戦後日本」に存在する「ウラの掟」

私たちが暮らす「戦後日本」という国には、国民はもちろん、首相でさえもよくわかっていないそうした「ウラの掟」が数多く存在し、社会全体の構造を大きく歪めてしまっています。

そして残念なことに、そういう掟のほとんどは、じつは日米両政府のあいだではなく、米軍と日本のエリート官僚のあいだで直接結ばれた、占領期以来の軍事上の密約を起源としているのです。

私が『知ってはいけない――隠された日本支配の構造』を執筆したのは、そうした「ウラの掟」の全体像を、「高校生にもわかるように、また外国の人にもわかるように、短く簡単に書いてほしい」という依頼を出版社から受けたからでした。

また、『知ってはいけない』というタイトルをつけたのは、おそらくほとんどの読者にとって、そうした事実を知らないほうが、あと10年ほどは心穏やかに暮らしていけるはずだと思ったからです。

なので大変失礼ですが、もうかなりご高齢で、しかもご自分の人生と日本の現状にほぼ満足しているという方は、この本を読まないほうがいいかもしれません。

けれども若い学生のみなさんや、現役世代の社会人の方々は、そうはいきません。みなさんが生きている間に、日本は必ず大きな社会変動を経験することになるからです。

私がこの本で明らかにするような9つのウラの掟(全9章)と、その歪みがもたらす日本の「法治国家崩壊状態」は、いま沖縄から本土へ、そして行政の末端から政権の中枢へと、猛烈な勢いで広がり始めています。

今後、その被害にあう人の数が次第に増え、国民の間に大きな不満が蓄積された結果、「戦後日本」というこれまで長くつづいた国のかたちを、否応なく変えざるをえない日が必ずやってきます。

そのとき、自分と家族を守るため、また混乱のなか、それでも価値ある人生を生きるため、さらには無用な争いを避け、多くの人と協力して新しくフェアな社会をいちからつくっていくために、ぜひこの本を読んでみてください。

そしてこれまで明らかにされてこなかった「日米間の隠された法的関係」についての、全体像に触れていただければと思います。


それでは、なぜ、伊勢はアメリカ側に立つのか?

一読者先生

有難う。ボクには、とても及ばない日本の出版状況です。矢部宏治さんの主張は分ります。だが、本を売るための詭弁だと思う。漫画ですが、基地に関して、アメリカは譲歩を続けていますので、一方的な兼米思想に染まっていると取れます。鳩山がまるでアメリカに潰されたと書いているけど、さあ、そうでしょうか?鳩山は、日本の国民に追放されたというのが事実でしょう。何でもアメリカが悪いではない。問題は、義憤や批判や矛盾を指摘するだけでは収まらない巨大な問題なんです。それは、地球を分断しているイデオロギーの闘争なんです。日本は、アメリカに着くしか道がない。自由主義を守りながらアメリカを離れるなら核武装しかないわけです。現在でも、日本は北朝鮮の脅威に対して何の防衛手段もなく、アメリカに頼っているのです。一方で、日本国内には、反米左翼がxx万人はいる。矢部さんが左翼とは言えないが、左翼サイドに立たない事を望みます。ボクは、天木直人という元外交官が嫌いです。ブッシュの倅がやらかしたイラク戦争には、ボクも大反対ですから、天木さんが言わんとすることは良く分る。問題は、彼は、日本の安全を担う外交官だったことです。一般人である矢部さんは違うと思う。日米の深い闇を書くのは当然です。ボクもそうですからね。残念なのは、その労作がアメリカの読者に伝わらないことなんです。ヘンリー・S/ストークスさんの「戦争犯罪国はアメリカだった」もおなじように英語で出版されなかった。戦後のアメリカは文字通り日本を守ってきましたから。この両著では、「アメリカの顔に泥を塗る反米本」だと受け取られるのです。つまり、日本国内の反米読者を対象としたビジネスであると。アメリカの読者に受け入れられるには、アメリカを批判しても、現在のアメリカの苦境を理解しなければ読んでもらえません。確かに、日本はルーズベルトの策略(罠)にまんまと引っ掛かった。白人キリスト教徒の持つ独善の象徴がトルーマン。トルーマンは、武器を持たない日本人を50万人も殺した。それでも、歴代の日本政府も、報道も、トルーマンの冷血極まる市民殺戮を避難すらしなかった。ブルームバーグで、それを批判したのは、ボクが始めてなのかも知れない。99,99%のアメリカ人コメンテーターは沈黙した。事実に反論することは出来ないからです。ボクは、76歳。何も恐くない(笑い)。「日米は真の同盟国か?」は、反米でも、左翼の反同盟運動でもなく、「本当の同盟国なら腹を割って話そう」という趣旨なんです。ボクがアメリカ側に立っているのは、自主独立する意思のない日本の為政者らと意思が弱い日本の大衆の為です。矢部宏治さんの労作は、約11万部が売れたということです。主張には、自家撞着が多いです。賛成、反対に関わらず若い矢部さんが命を賭けたことがわかる。ある意味で、同志を得て伊勢爺は嬉しいです。この問題は難しいんです。伊勢

comment

Mephist先生

お久しぶりです。なるほど、意見を聞かないと主観に陥るんですね。しかし、この壁にボクは挑戦した。その動機は、1)抵抗できない市民殺戮は、どのように正当化しても戦争犯罪だとアメリカに認めさせる~2)終戦から72年が経った今の世代に確執を残さない~3)沖縄の反米反米軍基地の感情を少しでも和らげる~4)日本の若者に胸を張って生きて貰う~5)卑怯な日米の国家指導者にお灸をすえる(笑い)~6)日米同盟を強固なものにする。トランプの不安定な政権が続く今こそ、アメリカを説諭する好機なんですね。これは、大きな意義があると思う。反米本はダメです。78%のアメリカ人が日本に好意を持っているからです。コメントを有難う。伊勢
2017/08/09 23:17 | [ 編集 ]

この話は少し難しいですね。
自主防衛は正直だれも得しない路線です。
日本国民は防衛費負担が3倍になり、医療費の1/2に匹敵します。何らかの増税により負担することになります。
防衛といえば聞こえはいいですが、実質軍隊です。周辺国はその実行力に対して脅威度を付与します。そして単独防衛可能なレベルとなれば少なくともロシア軍相当の部隊規模が要求されるでしょうから、極東アジアは相当な軍事的緊張が続くでしょう。
そしてもちろん米国も日本を仮想敵国に設定します。
米国は太平洋が不安定化することで、グアムなどの島嶼拠点の強化とより強力な海洋兵站の確保を迫られ、無駄な予算を使うことになります。

現在は吉田ドクトリンにより、日米安保を堅持することで軍事費を抑え、軍事的緊張を避けていますが、同時に自立という言葉の意味を忘れつつあります。
米軍も自国民のみならず日本国民の為に血を流せるか?とリクルーターが聞いているわけではありません。
非常に難解なパズルだと思います。
2017/08/09 21:55 | Mephist [ 編集 ]









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プロフィール

伊勢平次郎

Author:伊勢平次郎
 
伊勢平次郎はペンネーム。アメリカへ単身移住してから50年が経つ。最初の20年間は英語もろくに話せなかった。英語というのは、聴き取りにくく、発音しにくい厄介なものだ。負けん気だけで生きた。味方を作ることが生き残る道だと悟った。そのうち、コロンビア映画、スピールバーグ監督、トヨタ工場、スバル・いすゞ工場の北米進出、日本の新聞社に雇われた。2013・6 冒険小説You Die For Me アブドルの冒険(邦題)をアマゾンから出版した。昨年のクリスマスには、King of Pepper(英語版)胡椒の王様を出版した。日本、英国、デンマーク、ドイツの読者が読んでくれたわ。妻のクリステインと犬2匹で、ルイジアナの湖畔に住む。

写真は、ハヤブサ F. p. japonensis。カタカナで書かれる。瞬間飛翔速度は、時速300キロという猛禽。

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