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シシリーの一年、、 |

シシリーのシガネラ米空軍基地。後ろの旅客機は、フィラデルフィアから乗ってきたワールド航空のDC-10。
伊勢は52歳。スバル・いすゞの新設工事が終わったので、報酬を得た。トヨタがまた来いと言ったけど、うちのが、シシリーに派遣されることになった。期間は一年で、アパート、運転手付きのポルシェをワールド航空が持った。運転手のアンジェロは、マフィアの兵隊で、カンパニアという農園を持ち、ベレッタを胸から下げていた。ハンサムで男らしかったが、うちのかみさんには、無礼なことも言わないし、ドアを開けて待ってたり、彼女のトランクを持ったり、ジェントルマン。カターニアは強盗の町。スリのグループがアメリカ女と見て、寄ってくると、アンジェロが、「ケコサ?パイザン」と言うと逃げて行った。パイザンとは兄弟を意味するマフィアだけのスラングだから。スリも、山族もマフィアを尊敬していた。それは、マフィアが誰かを殺しても、ポリスは来ないからなんです。ああ、この犬わね、柴犬メイコさんなんです。伊勢志摩の兄から貰った。伊勢は、うちのにせがまれて、「柴犬メイコのオデッセイ」と言う小説を書いた。日本の出版社が買わないので、英語版を出す考えなんだけど、みなさんが関心があるなら、ここに連載してもいいけど?今、東京の工事会社のMEPHIST社長が、「デッカイ仕事をお願します」と言ってきた。在日米軍基地の燃料タンク修理塗装の米国免許を取ってくれとさ。基準が高くなって、日本には免許を持った会社がないんです。親友の依頼なのでやることにした。ああ、しんど。伊勢 ~続~