2010/04/08 (Thu) バーナンキFRB議長 “増税か、年金と高齢者医療を減額するしかない”
bernanke 7.15.08 (Small) (2)
ベン・バーナンキFRB議長(日銀総裁に当たる)“アメリカは、巨大な財政赤字を積み上げている~増税か、年金と高齢者医療を減額するしかない”と講演した。伊勢平次郎 ルイジアナ







ベン・バーナンキFRB議長、増大する財政赤字に警鐘を鳴らす

By Neil Irwin and Lori Montgomery
Washington Post Staff Writer
Thursday, April 8, 2010

昨日水曜日、FRB議長のベン・バーナンキは、“よろめく財政赤字が米経済を窒息死させる脅威を与えている。アメリカ人は、国家を守るために、高い税金を認めるか~国民に愛されてきた国民年金や高齢者医療の社会保障制度を見直さなければならないときが来たのかも知れない”と警告した。

“これらの選択は難しい選択だ。それで、先延ばしすることが易しく思える、、これ以上先延ばしは出来ない日が来るまで。だがしかし、われわれ米国民が国家として財政責任に決意を見せなければ、やがて、金銭上の安定も健全な経済も失う”と講演した。

バーナンキの厳格な説教は、ここ数年間続いたリセッションから経済が這い出るという時期~株価が上がって大衆がようやく希望を見始めるという時期に行われた。だが、経済の後退によって、税収はひっくり返り~巨額な景気刺激の財政支出が行われ~失業保険などのセーフテイネットの拡張が起きた。そのため、財政赤字は第二次大戦以来の高いレベルに達した。国民は“いつまで国家財政は持つのか?いつ破綻するのか?”と危機を感じている。これらの赤字財政ニュースは国民の心配に火を注いだのである。

先月、オバマ大統領は医療改革に署名した。そのことも含めて、社会保障制度全体に対して、全国あげて論争が広がっている。一方、超党米議会予算委員会(CBO)は、医療改革は、将来の財政赤字を減らすと計算している。

バーナンキが、FRB議長に再任されてから二ヶ月も経たない。その承認の質疑応答と彼への批判(グリーンスパアンのメンバーだったから)は、「血みどろ」と表現しても良いほどの闘争だったのだ。だが、バーナンキは威厳ある説教壇の前に立った。そして、大統領の、または、議会の領域に踏み入ったのだ。FRB議長は「大幅な財政赤字は米経済を長期にわたって侵す」と位置付けた。議長は“体力の落ちた経済を考えると、急いで財政赤字を押さえ込むのは効果的でないし、勧めない”と話した。

                                ~~~

この講演は、ダラス(テキサス)商工会議所で行われたのだが、FRB議長の意図は、オバマ大統領府と米議会へのメッセージであった。大統領府も、議会も、「維持が可能な財政」の必要性には言及してはいる。だが、どのように達成するという具体的な提案は出ていない。オバマは、「財政赤字委員会」を造った。今月末に初会合が予定された。

バーナンキ議長の、次にやって来る経済危機 への警鐘において、前FRB議長のグリーンスパンと対照的な提案をした。グリーンスパンは、住宅バブルと金融危機に警鐘を鳴らさなかった。触れたとしても、ごく僅かだった。グリーンスパンは、この同じ水曜日にその空白という在任中の責任を追及されている。

一方で、バーナンキは「どのように財政赤字を減らすのか?」という点で、特別なアプローチを支持しなかった。ただ、“難しい選択”とだけ言った。

“大き過ぎて、結局は維持出来なくなる財政赤字を避けるには、米国は最終的に、増税~国民年金や高齢者医療制度を見直して減額する他、手段はない~教育予算から国防予算までの全ての支出を減らさなければならない”と述べた。

バーナンキの発言は、社会保障制度への財源確保の難しさを照らし出している。社会保障制度は破綻に向かっている。国民の高齢化と医療コストは、インフレよりも速度が速い。高齢者医療保障は近未来の国家予算を使い果たす最大の制度だ。オバマが署名した医療改革への支出の開始を遅らせてもだ。

国民年金は、既に、財源を食い始めている。年金課税の税収に比べて、年金支出が大きいからだ。このギャップは一時的なものとされる。だが、国家予算中で最大の支出である年金の財源は、ここ10年以内に維持出来るレベルにしなければならない。

バーナンキは続けた。“もし、政府が長期にわたって、財政赤字を減らす「信じられる計画」を建てるならば、経済を持ち上げる助けになる~「信頼出来る計画」は、健全な金融への信頼となり投資家の自信を高める~利息が低くても国債を買って頂ける~それが長期にわたり貸し出し金利を下げる~そこまで来れば、国民は安価な住宅ローンを手に入れルことが出来る~工場を建てたい人は、低利のローンが待っている”と話した。

今の時点でも、投資家らは米国債は最も安全な投資だと見ている。だが、だが、米国債の信用度は気の変わりやすい市場の気分に頼っている。ギリシアやヨーロッパの国が、今、体験中の財政破綻を見れば判るように、アメリカも例外ではない。市場は、あっと言う間に変わるものだ。ギリシアの財政困難は良い例だ。金利を高騰させ世界経済に損害を与えている。

オバマ政権は財政赤字削減の戦略を立てなければならない。だが、手を付け始めたばかりの段階だ。現時点の財政赤字は一年に、$1兆ドル~きたる10年間は続く見通しなのだ。オバマが任命した「財政責任&改革委員会」がその大戦略を開発する任務を持つ。

“この財政赤字削減委員会は全てのオプションを検討する~社会保障制度の減額も、支出も、増税も含めて”と、オバマは言っている。

先日火曜日、ホワイトハウス・アドバイザーのポール。ボルカーは、“増税を選びたい~ヨーロッパで実施されている消費税 value-added tax(VAT)を考慮するべきかも知れない~VATには毒性はない~一日の終わりに税金を上げなければならないときは、税金を上げるべきなのだ”とニューヨークの集会で語った。

共和党は、早速、“オバマは大増税計画を進めている”と責めた。“カネを使うだけ使い~財政赤字を米国史上最大のレベルに膨張させ~挙句の果て米国初めてのVATという大増税を考えている”と攻撃した。だが、ボルカーは、オバマの代理で発言したわけではないと反論した。“中間所得層には増税しない”と大統領選挙中に公約して当選したオバマは窮地に立った。

“大統領は中間所得層に減税をした~続ける考えだ~中間層は財政赤字削減の犠牲にならない”とホワイトハウス予算スポークスマン。

バーナンキはこの講演の前に、“財政のバランスは重要”と議会でも証言している。だが、それは、質問に答えただけだ。水曜日の講演は明らかに、全米の公衆に向かって発言したものだ。そのため、経済専門ことばを避け、平易なことばや冗談も用いた。

“経済学者のケインズは、「長い目で見れば、われわれはみんな死ぬのだ”と言った。“もし、ケインズが生きてたら、「長い目で見たら、われわれはみんな年期と医療保障で生きているのだ」と言うだろう”と冗談で締めくくった。

(解説) 歴史が変わる瞬間だ。アメリカは前の力はないということだ。バーナンキは、誠実な人間だと伊勢爺は信じている。米国議会も、オバマも、経済音痴なのだ。ロジャースは理論を偏重する経済学者だし、ガイトナーは、ウォール街の回し者だ。バーナンキが良心を以って説いたところで、「政治ゲーム」に熱中している政治家(オバマもな)は聞く耳を持たない。だから、ダラスの商工会議所で企業人相手に講演したわけだ。結局、アメリカがよって立つのは、企業家の努力だからだ。

ポールボルカーが財務長官であったらと思うな。お年寄りだが、ガイトナーよりも、モラルも責任感も強い。増税は当たり前だ。消費税から始めるしかない。VATも考慮に入れるべきだ。シシリーに住んでたとき、VATには驚いた。ホテル~高級レストラン~航空券などの税金がバカ高い。19%なのだ。つまり、カネ持ちは高税を払え!または、つましくやれ!

与謝野さんは正しいよ。平沼さんの侍魂は美しい。だが、財政再建は深刻な問題なのだ。国家の存亡に関わるという。伊勢爺は、バラマキには絶対反対だ。子供手当て?バカバカしい。伊勢平次郎

comment

左近尉兄さま

“The rise and fall of Roman Empire” とよく聞きます。似ているわね。ただし、バラク・オバマがローマ帝国の皇帝?(笑い)

アメリカも、欧州連合も、日本も、その高度成長期(青年期)は過ぎた。丁度、退職者が老後を考えるようにね。後進台頭国だが、BRICsね。中国は早く老ける。経済の根幹は人口形成図。日本はどんどん衰弱するということではないですよ。いかんせん、鳩山らのアタマは古いし悪いアタマをしてる。日本の国民にとって、マイナスになっても、プラスにはならない。伊勢 
2010/04/09 12:40 | 伊勢 [ 編集 ]

アメリカも日本も、政府の使い込みで
市民経済は貧血ですね。

ローマや清帝国のような、末期なのでしょうか。

http://blog.goo.ne.jp/wagasato
2010/04/09 10:17 | 左近尉 [ 編集 ]

このコメントは管理人のみ閲覧できます
2010/04/08 20:54 | [ 編集 ]









ブログ管理人にのみ表示を許可する

プロフィール

伊勢平次郎

Author:伊勢平次郎
 
伊勢平次郎はペンネーム。アメリカへ単身移住してから50年が経つ。最初の20年間は英語もろくに話せなかった。英語というのは、聴き取りにくく、発音しにくい厄介なものだ。負けん気だけで生きた。味方を作ることが生き残る道だと悟った。そのうち、コロンビア映画、スピールバーグ監督、トヨタ工場、スバル・いすゞ工場の北米進出、日本の新聞社に雇われた。2013・6 冒険小説You Die For Me アブドルの冒険(邦題)をアマゾンから出版した。昨年のクリスマスには、King of Pepper(英語版)胡椒の王様を出版した。日本、英国、デンマーク、ドイツの読者が読んでくれたわ。妻のクリステインと犬2匹で、ルイジアナの湖畔に住む。

写真は、ハヤブサ F. p. japonensis。カタカナで書かれる。瞬間飛翔速度は、時速300キロという猛禽。

最近の記事

最近のコメント

最近のトラックバック

月別アーカイブ

カテゴリー

FC2カウンター

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

ブログ内検索



RSSフィード



リンク

このブログをリンクに追加する