2012/01/26 (Thu) 映画が描いたアメリカの暗部(その2)

タクシードライバー (1976年の映画)

「タクシードライバー」(原題:Taxi Driver)は、1976公開のアメリカ映画。制作会社はコロムビア映画。監督はマーティン・スコセッシ。脚本はポール・シュレイダー。主演はロバート・デ・ニーロ。第26カンヌ国際映画祭パルム・ドール受賞作品。また、1994年にアメリカ議会図書館がアメリカ国立フィルム登録簿に新規登録された作品の1つ。






アメリカン・ニューシネマの最後期の作品

大都会ニューヨークを舞台に夜の街をただ当てもなく走り続ける元海兵隊のタクシー運転手が、腐敗しきった現代社会に対する怒りや虚しさ、逃れられない孤独感から徐々に精神を病み、ついには自分の存在を世間に知らしめるため過激な行動に走る姿を描く。1960年代後半から1970年代中頃にかけて隆盛を極めた「アメリカン・ニューシネマ」の最後期にして代表的な作品とされている。

 ロバート・デ・ニーロは撮影に際し数週間実際にタクシーの運転手を務め、役の研究を行った。また、売春で生計を立てる少女アイリスを演じたジョディ・フォスターは公開当時わずか13歳であったことが大きな話題を呼んだ。フォスターは本作で第49回アカデミー助演女優賞にノミネートされ本格的に女優としての第一歩を歩み始めた。

 この作品以降「デ・ニーロ・スコセッシ」の組み合わせはハリウッドにおけるゴールデンコンビとなり、8作品で共演。いずれも大ヒットとなった。また、本作が遺作となったバーナード・ハーマン(サックッフォン奏者)は、最後のレコーディング・セッションが終了して12時間後、息を引き取った。サックスを中心に据えた音楽も映画の高評価に一役買った。


あらすじ

ニューヨークにある小さなタクシー会社に運転手志望の男が現れた。ベトナム帰りの元海兵隊員と称する彼、トラヴィス・ビックルは、戦争によるのか深刻な不眠症を患っているため定職に就くこともままならず、タクシードライバーに就職。誰となく目的地まで送り届け運賃を受け取る毎日を過ごしていた。社交性にやや欠け、同僚たちから守銭奴とあだ名されるトラヴィスは、余暇はポルノ映画館に通ったり、深い闇に包まれたマンハッタンを当てもなく運転する。だれにも解って貰えない孤独の中にあった。そして、そこで目にする麻薬と性欲に溺れる若者や盛り場の退廃ぶりに嫌悪を示していた、、、



トラビスは、アイリスの客のマフィアを撃ち殺した。アイリスは悲鳴を上げた。ニューヨーク市警がピストルを構えて部屋におそるおそる入ってきた。トラビスは左手をピストルの形にして、こめ髪を撃つしぐさをした。その顔は苦笑いをしていた。


(伊勢爺の解説)

1977年、ニューヨークのビーコン劇場。“のびさん、ロバート・デニーロが楽屋にきたんですよ”と市川猿之助さんは興奮していた。デニーロ、ギア、クルーズ、スコセッシ、カポラ、ルーカス、スピールバーグ、イーストウッドらは、日本の伝統と文化を心底から尊敬している。彼らが日本の文化に惹かれる理由は、日本映画に見られる日本人の質素な民族性と道徳の高さなのだ。日本人の胸のうちに秘めた正義なのだ。イーストウッドはほとんど日本教とでもいう信仰心を持っている。その理由は、“日本の侍は、責任を取って、切腹する”と書いている。アングロサクソンが東洋人を尊敬した歴史はない。“日本人は東洋人ではない”と除外しているふしがある。ということで、ハリウッドが中国の資本で反日映画を作ることはないのだ。逆さまに、ハリウッドは、中国の版権違反を毛嫌いしているのである。

1980年代、レーガン時代に入ると、アメリカの大衆はベトナム戦争を忘れたように語らなくなった。だが、ベトナム戦争はアメリカに大きな傷を残した。それは、現在でも、ベトナム戦争の是非はアメリカを二分しており、大衆にはよく解らない戦争なのだ。伊勢夫婦は今でもあの戦争には反対だ。イラク侵攻反対だったし、イランとは話し合うべきだと信じている。もう軍事力で国際問題を解決する時代じゃない。インターネットの普及は、地球上の人間の討論の場となった。アラブ、イスラム、アルジャージーラの意見がキリスト教徒白人やユダヤ教徒シオニストの横暴を許さないからだ。

ベトナム戦争はフェードアウトしたが、精神病者がレーガン銃殺を企てた頃から、面識もないひとに対する銃乱射事件が広がっていった。映画タクシー・ドライバーは、“不満ならガンを乱射しろ”という時代の予告だったのかも知れない。銃を保持する権利が憲法で保障されているアメリカ。それは、アメリカ社会の暗部なのだろうか?伊勢爺はそうは思わないひとりである。伊勢平次郎


(おまけ)

1978年、トラビスの仲間であるピーター・ボイルをジョン・レノンから紹介された。同じ、英国人同士だからである。“とっても大事なともだち”とレノンは言った。ピーター・ボイルは、「若いフランケンシュタイン」を演じて有名となった。脳梗塞で若死にした。伊勢

comment

 フランスは、金融立国の芽を切り捨てた訳
じゃない。このことは、とても肝心です・・
 
米英・日(3メガバンク)・仏(BNPパリバ)・・
 
 
ドイツがEUを除名されたら?・・
考えておく必要あり。・・
 
 
 
2012/02/08 07:43 | 山中 雅和 [ 編集 ]

 テキサスに本社を置く企業は多い。税制等が
優れている。一方エンロンなど過去には問題を
起こした企業も多い。・・でも、エコノミック
ヒットマンのインタビューされている人は凄く
まともな事を言っている。・・
 
 そして、隠れ多極主義の目的は、世界市場
の拡大均衡という新興大市場群の形成です。
 つまり米国は、憎悪の的になるが、地域は
結束を固め、大きな市場を作る。日本も利用
されたのかその道を選んだのか.110兆ドルの
逸失経済=回復可能な仮想現実経済をふいに
して、成長力の豊かな新興国群市場の形成に
寄与。これが間に合ってデカップリング経済
が成立し、今現在恐慌に陥る事なく世界経済
は回っています。・・
 
 覇権国の行動の動機は、意外と深い。・・
そして英国から自立することだけにでも何度
も失敗し、やっと最近、失敗によって自由を
得始めている。・・つまり日進月歩している。
 
 テキサスに学ぶことは、ある筈だ。従来の
日本は、悪名に近付かず、奇麗事に終始して
いたような喰わず嫌いな面がありました。
 
 ここでも寛容で、包容力の豊かな好奇心は
有効だと思われます。・・
 仮に、悪に染まるだけならミイラ獲りです
が巧く選んで学べば、成果は大きい筈。・・
 
 
 ここでも言える事は「狭量は敵」です。・・
 
  
 
2012/02/05 00:10 | 山中 雅和 [ 編集 ]

もうひとつ書き加えておきます。“いかに日本のジャーナリストが青い人間どもか”ということです。興味すらもない可能性がある。一般の日本人は夢を見ているようなところがある。未成熟なんだな。伊勢
2012/01/27 16:04 | 伊勢 [ 編集 ]

ぼくは、ジョン・パーキンスのサイン入りの「エコノミック・ヒットマンの告白」英語を持っている。パーキンスは真実を語っていると思う。ただ、「アメリカの国際陰謀」は正しいタイトルではないです。なぜなら、首謀者は多国籍企業であって、米国民や米政府ではないからです。

“多国籍企業の国際搾取を暴くこと”イコール“やめさせる能力がある”ではないです。カーライルなど、パーキンスの批判など平気ですから。問題は、“在米日本人の伊勢爺などが批判することに実効性があるのか?”ということです。相手は、大統領府~米国議会~米軍~日本政府を動かす巨大な力を持っている。「搾取のカルテル」だから。つまり、「資本主義の深い闇」なのです。正直に生きて~なるたけ離れているのがベスト。伊勢
2012/01/27 15:58 | 伊勢 [ 編集 ]

お大事になさってくださいさま

ありがとうね。「アメリカの暗部」を続けます。大統領府からして法を破る。CIAは監督不能で好き勝手をやっている。米陸軍の管理は把握されていない。予算委員会の闇はもっと深い。

もっとも問題なのはね、国民には知らされないし~発覚したところで、国民にはどう仕様も無いのです。この大国は、まだまだ、発育途上なんです。伊勢
2012/01/27 15:22 | 伊勢 [ 編集 ]

「原発事故議事録残さず」

http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20120126-OYT1T01267.htm

伊勢爺の意見は、野田氏は衆院を即刻解散するべきだ。こんな無責任な内閣を聞いたことが無い。トヨタ工程会議では、すべて、ミニッツ(議事録)された、伊勢
2012/01/27 15:15 | 伊勢 [ 編集 ]


露外相、北方領土で「現実」認めるよう強硬態度

 ロシアのラブロフ外相は26日、28日からの訪日を前に一部日本メディアの書面インタビューに応じ、エネルギー分野などでの日本との関係強化を訴える一方、懸案の北方領土問題については「(4島は)第2次大戦の結果、法的根拠に基づきロシア領となった」との「現実」を認めるよう日本に要求する強硬な態度を示した。

 露外務省が26日、サイトに内容を掲載した。

 4島での共同経済活動については、「ロシアの法があらゆる可能性を与える」として、「日本の法的立場を害さない」との前提で経済協力を求める日本の主張を否定した。

(2012年1月27日10時53分 読売新聞)


日露貿易で日本は優勢に立つべし。伊勢
2012/01/27 15:08 | 伊勢 [ 編集 ]

どうぞお体、大事になさって下さいね。
アメリカの暗部、いろいろ考えさせられます。
伊勢様のおっしゃるようにイランとは話し合って、戦争回避してほしいし、イラク侵攻も反対でした。イラクではアメリカが使用した劣化ウランのために、重い障害を持つ沢山の子供が今現在も生まれ、短命で終わったり死産も数えきれないとのこと。本当に心が痛みます。エコノミックヒットマンの証言の暴露本も出版され、このような事実が露呈し目からうろこです。タクシードライバーの背景や、帰還兵達の心の闇、オキュパイウオールストリートで訴えている人々の根本部分は結局、以下の動画で暴露されている事と全て繋がっていると思います。

http://www.youtube.com/watch?v=BhfCgO0ItY8

http://www.youtube.com/watch?v=tcgzrhPIs0g

http://www.youtube.com/watch?v=zUFWhnvOgJc&feature=related

この事実を知り、今まで以上に戦争を回避するべきだと強く感じます。
ABCD反日包囲網の結果、戦争に突入せざるを得なかった当時の日本を重ねて見てしまいます。
何とも重い気持ちにさせられますが、今現在も続く問題ですから、目をそらしてはいけないと
思っています。
2012/01/27 01:30 | お大事になさって下さい [ 編集 ]

みなさん

わが恩師、黒木ひかる先生(87)からお見舞いのメールが来ました。有難いことです。伊勢

★1月25日の隼速報を見ました。
肺水腫のお見舞申し上げます。
うっ血症心不全の治療に万全を尽くされることを祈念します。
プログの末尾に
「映画が描いたアメリカの暗部(2)」を書こうと思ったがどうも
その元気がない。ご勘弁のほどをお願します。とあり、心配しました。が
1月26日のプログでは早速書かれているので安心いたしました。
さすが、艱難を経た貴君。不撓不屈、逆境に打ち克つ気力を感じました。

★私の剣友、交通事故で2百針を縫う手術をした障害者、
心臓病で医師から稽古を止められている方、
心臓の手術をされた方、脳梗塞をされ方など
剣道の稽古をされています。
皆さんの気力に敬意を表しています。
★それに増して貴君の淡々とした後療法に感心しています。

くれぐれもご大事に
奥様によろしくお伝え下さい。

黒木ひかる


2012/01/27 00:28 | 伊勢 [ 編集 ]

 アメリカ大統領とイラン大統領、日本の片田舎の温泉露天風呂にでも浸かって日本酒でも交わしながらゆっくり話し合えばいいのにと思わされます。イランの言い分・アメリカの言い分それぞれ互いに本気になって理解できるところは理解し合えるのではないでしょうかね。
2012/01/26 23:44 | 多史済々 [ 編集 ]

伊勢様、オペが無事終わってよかったですね。養生されてください。
ニューシネマは沢山、むさぼるように観ました。

>イーストウッドはほとんど日本教とでもいう信仰心を持っている。その理由は、“日本の侍は、責任を取って、切腹する”と書いている。

残念ながら今の日本人、とくにエリート達は責任を取らなくなってしまったように感じます。政治などは民主党議員の無責任には反吐がでます。

イーストウッドはいい監督の一人ですね。間の取り方が絶妙で、きっと日本映画も随分みたのでしょうね。クリエイティブな人種は日本贔屓な方が多いですね。この分野は若い人達がしっかりと伝統を受け継いでいますからこれからも国境を越えてリスペクトしあえると思います。

>イラク侵攻反対だったし、イランとは話し合うべきだと信じている。もう軍事力で国際問題を解決する時代じゃない。

心からそう願います。最近私はアメリカの変化を感じます。それは、数年前からそうならざるをえないだろうという予想と一致するものです。
それは
>キリスト教徒白人やユダヤ教徒シオニストの横暴を許さないからだ。

まさにこういうことです。オバマ大統領の言動はどうですか?



2012/01/26 18:33 | blue [ 編集 ]

「タクシー・ドライバー」の一場面。伊勢

http://www.imdb.com/video/screenplay/vi2571475481/

2012/01/26 12:53 | 伊勢 [ 編集 ]









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プロフィール

伊勢平次郎

Author:伊勢平次郎
 
伊勢平次郎はペンネーム。アメリカへ単身移住してから50年が経つ。最初の20年間は英語もろくに話せなかった。英語というのは、聴き取りにくく、発音しにくい厄介なものだ。負けん気だけで生きた。味方を作ることが生き残る道だと悟った。そのうち、コロンビア映画、スピールバーグ監督、トヨタ工場、スバル・いすゞ工場の北米進出、日本の新聞社に雇われた。2013・6 冒険小説You Die For Me アブドルの冒険(邦題)をアマゾンから出版した。昨年のクリスマスには、King of Pepper(英語版)胡椒の王様を出版した。日本、英国、デンマーク、ドイツの読者が読んでくれたわ。妻のクリステインと犬2匹で、ルイジアナの湖畔に住む。

写真は、ハヤブサ F. p. japonensis。カタカナで書かれる。瞬間飛翔速度は、時速300キロという猛禽。

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